オーディオ商品

ヴィンテージ・サウンドの極みへ RSA-M1

<生産完了品>

“音楽の豊かな感動の世界へ
濃厚で多彩かつ重厚感あふれるサウンドを求めて。

RSA-M1は、RSA-F1,V1の“開放的な躍動感”や“立体的な音像”といった音質的なフィーチャーをそのまま踏襲、さらに新開発のオイル・コンデンサーの採用により、かつての優れた米国ヴィンテージ機器だけが持つ“濃厚で多彩かつ重厚感あふれるサウンド”や“現代的な抜けの良さ”を実現しました。

RSA-M1の主な特長

1.ヴィンテージの音色と現代的なサウンドが両立、Arizona Capacitorsの新開発オイル・コンデンサーをローパスフィルター部に採用

PWM方式のアンプにおいて、ローパスフィルターは最終段でPWMの搬送波(約400KHz)を除去し、アナログ出力のみを取り出します。優れたPWMスイッチングデバイスのポテンシャルを最大限に発揮させ、自然な倍音、広帯域なスペクトラムとダイナミックレンジに富み躍動感あふれるサウンドを得ることは、このローパスフィルターを構成するコンデンサーやコイルのパーツ選定にかかっていると言っても過言ではありません。
コンデンサーには米国、Arizona Capacitors社でRSA-M1専用に開発されたMILスペックに準ずる現代では希少なハーメチック・シール(気密構造)のオイル・コンデンサーを採用しました。このコンデンサーは、往年の米国製真空管アンプ等に搭載されたヴィンテージのコンデンサーに共通する優れた音質面の特長、すなわち中低域での立体感、中高域の厚みや滑らかさをそのまま引き継ぎ、さらに現代的な抜けの良さを加味した最良の信号用コンデンサーで、RSA-M1の音離れの良い密度感あふれるサウンドを支えています。
またコイルは、試聴によって慎重に選び抜かれた特殊なリングコアによる低損失なトロイダルコイルを採用。伸びやかな音質と聴感上の歪感を皆無としています。

Arizona Capacitorsのオイルコンとは?

Arizona Capacitors社は、一部の高度な真空管アンプの自作ファンにその音質の素晴らしさで知る人ぞ知る存在であった、今では希少なNOS(New Old Stockパーツ)品が存在する、West Capのオイルコンの製造メーカーそのものであり、West Capの技術、設備をすべて継承し、現在に至るまで米国航空宇宙産業や軍需産業等で使用される信頼性の高いオイル・コンデンサーを製造しているメーカーです。
なおスペック株式会社はArizona Capacitors社の正規販売代理店として、同社のオイル・コンデンサーの日本における販売を開始しました。

2.RSA-F1と共通のパワーアンプユニットの採用、最新の高精度PWMスイッチングデバイスによる基本性能の高いパワーアンプ部

RSA-M1は、RSA-F1と同一のパワーアンプユニットを採用しました。極めて精度の高いPWM(パルス幅変調)スイッチングを可能とした最新のパワーMOS FETにより、ノイズ発生の少ない理想的なパワースイッチングを実現、またドライバー段には高耐圧で時間軸制御に優れたドライバーICを採用、パワー段のMOS FETの特長を最大限に引き出します。この結果、このPWMスイッチングデバイスが基本的に持つ優れたドライブ能力によって、音楽再生にとって極めて重要である、エネルギーの最も集中する中低域においても優れたダンピング特性を発揮し、どのような低能率のスピーカーでも躍動感あふれるダイナミックなサウンドで鳴らし切ります。

3.古典的かつ極めてシンプルなアナログ電源の採用

このパワーMOS FETによるパワー段はPWMスイッチングによって電源の利用効率が最大出力時96%と従来の半導体アンプのおよそ3倍もの高能率を誇ります。これは同一の電源容量(主にトランスのレギュレーションによって決定される)であれば従来の半導体アンプの3倍の電源供給能力を持つ事に等しい事、また電源の質の良否がそのまま音質に反映する事を意味します。RSA-M1では、最新のこの高い電源効率技術を生かしきる方法として、あえて最も古典的、かつシンプルでノイズ発生の極小のアナログ電源、コンデンサーインプット型のブリッジ整流による±電源を採用しました。

  • 整流器には、RSA-F1と同種の最新の業務機器用、高耐圧・大電流用「ウルトラファースト・ソフトリカバリー・ダイオード」を採用。音質に悪影響を与えるダイオードの整流ノイズを最小限に抑え、クリーンでパワフルなサウンドを得ています。
  • 電源部のコンデンサーには、夫々異なる音質的な特長を有する2種類のオーディオ専用電解コンデンサーを並列に使用する事で、十分な整流容量を確保しつつ全帯域での音色のバランスを取り、かつハイエンドオーディオ機器にふさわしい低域の量感を強化しました。更にRSA-F1でも採用したArizona Capacitorsのハーメチック・シールの高耐圧信号用コンデンサーを並列に接続することで、特に中高域のESR(等価直流抵抗)の改善によって全帯域に渡るスムースな音の出方と倍音のしっかりとのった艶やかな音色も実現しました。
  • トランスには、大容量の「Rコアトランス」を採用。不要な漏洩磁束が極小で、瞬間的な大電流に対する応答性も高く、ハイスピードで立ち上がりの良いサウンドをお楽しみ頂けます。
4.電磁シールドを徹底した内部構造

オーディオ機器の内部は、電源部やその他の回路部分から発生する高周波の電磁波が相互に影響を及ぼしあっており、従来の電気的なアース回りの検討だけでは音質対策は不十分です。RSA-M1においてはRSA-F1の構造をそのまま踏襲し、電源トランス部、パワーアンプ部、ローパスフィルター部にそれぞれ特殊な鋼板製のシールドケースを被せて電磁的な相互干渉を遮断し、アンプ内部のクリーンな電磁空間を確保しました。これらの徹底した電磁シールドは、RSA-M1の純度の高いサウンドに寄与しています。

5.楽器のような豊かな響きを実現する木材ベース・シャーシとインシュレーター

「オーディオ機器は楽器である。」という思想に基づき、RSA-M1は楽器で使われる木の素材をふんだんに使用しました。従来のオーディオ用アンプではシャーシが発熱する為、金属と木を組み合わせることはほとんど不可能でしたが、RSA-M1は電源の利用効率が高く、シャーシがほとんど発熱しない為、金属のシャーシに木製のベースを取り付けるというアイデアが実現しました。
RSA-M1で採用したスプルース材の木製ベース・シャーシとイタヤカエデ材のインシュレーターは、オークヴィレッジ株式会社(岐阜県高山市)との共同開発によるものです。木材独特の柔らかで解放感のあるサウンドをお楽しみいただけます。

  • アンダーベースには、オーストリア産のジャーマン・スプルースによるソリッド積層パネルを使用しました。スプルース材は、古くからヴァイオリン、チェロ、ギター等弦楽器の甲板やピアノの響板に用いられ、振動の伝達スピードの速さと適度な減衰性を併せ持つ、響きの美しい素材として知られています。剛性の高い鋼板シャーシとこの素材を複合させる事で、聴き心地の良い豊かな音楽性を再現します。
  • インシュレーターは、ピアノの鍵盤にも使用されている北海道産のイタヤカエデによるもので、スプルース材の振動を適度に抑制し、その音楽性を堅固に支えます。
6.随所に高品質パーツを採用

RSA-M1では、上級機RSA-F1と全く同じロック機構付きの大容量のパワースイッチ、また通信機用の高品位なフィーリングと高い信頼性を誇るセレクターや高精度カスタムボリュームを採用。またRCA入力ジャックには分解能と高域特性に優れたなロジウムメッキ部品を採用するなど、高音質にふさわしいパーツを採用、長期間に渡ってご愛用いただけるよう配慮しました。

ブロックダイアグラム


主な仕様

アンプ部
最大出力 50W×2(8Ω)、75W×2(6Ω)、100W×2(4Ω)
周波数特性 10Hz~30kHz±1dB(6Ω、1W)
高調波歪率 0.02%(1kHz、80%出力時)
入力感度・利得 300mVrms、37.3dB (Volume MAX時、6Ω、1KHz、アンバランス)
ライン入力端子 XLR入力:1系統
RCA入力 : 3系統
スピーカー端子 1系統
電源部・その他
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 無信号時15W、最大出力時 180W (8Ω、100Hz)
外形寸法 440mm(幅)×125mm(高さ)×414mm(奥行)
質量 15.5Kg

パワーアンプとしての使用について

RSA-M1は、セレクターとボリュームのみを内蔵した極めてシンプルな構成のプリメインアンプですが、お手持ちのプリアンプやAVアンプのプリアウトを入力して頂く事で、パワーアンプとして使用する事もできます。その際は、お使いになるプリアンプを通常のボリューム位置で使用できるように、RSA-M1のボリュームのレベルを調整します。なおRSA-M1は、高精度かつ広大なダイナミックレンジと高音質を誇る米国製の電子ボリュームを採用しており、パワーアンプとして使用する際の音質劣化を皆無としています。

リモコンについて

リモコン接続用外部入力端子に別売のリモコンRSR-1,RSR-3を接続可能です。

RSR-1

SPECアンプ専用リモコン

リモートコントロールユニット(左)とリモートコントロール受信機(右)

RSR-3 <生産完了品>

SPECアンプ専用リモコン(木製ケース仕様)

リモートコントロールユニット(左)とリモートコントロール受信機(右)

アンプの背面端子にリモートコントロール受信機を接続し、リモートコントロールユニットで操作します。アンプ本体で設定した音量に対して、上方向4段階、下方向7段階、およそ±10dBの音量コントロールが可能です。またアッテネートボタンにより、瞬間的に-20dB~-30dBの音量を下げることができます。

主な仕様

リモートコントロールユニット
外形寸法 42mm×130mm×16mm
重量 151g
付属品 単4型電池×2
リモートコントロール受信機
外形寸法 75mm×135mm×25mm (RSR-1)
95mm×150mm×40mm (RSR-3)
重量 135g (RSR-1) 
266g (RSR-3)
↑page top